村上春樹も訪れた!栄の老舗『加藤珈琲店』で「珈琲ぜんざい」を。/名古屋カフェ探訪vol.25

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こんにちは。
相変わらず暑いですね…
名古屋の夏、耐えられません…笑
さて、そんな厳しい日差しを真っ向に受けながら、
またぶらりと喫茶店に訪れました。
今回紹介するのは、
『加藤珈琲店 栄店』です。
なんとこのお店、あの村上春樹が訪れているのだとか…
それを知って以来、
村上春樹のいちファンとしては、
絶対に行かねば!というのが頭の片隅にずっと残っていたのですが、なかなか行くことができず。
今回ようやく訪れることができ、村上春樹も食べたという「珈琲ぜんざい」も食べることができたので、
その様子を振り返っていきたいと思います!
*目次*

村上春樹が食べた「珈琲ぜんざい」!

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村上春樹の『東京するめクラブ 地球のはぐれ方』という旅行記に、
ここ加藤珈琲店で珈琲ぜんざいを食べた時の様子が書かれています。

実をいうと僕は甘いものが大の苦手で、ぜんざいなんて生まれてから一度も食べたことがない。だからコーヒーぜんざいを出されたときも「参ったなあ、マジかよ」とびびったんだけど、いざ食べてみるとこれがなかなかうまいんだ。コーヒーの中に文字どおり、あずきと白玉と栗が入っている。でも決してげてものではない。出しているのは、名古屋で名の知れた<加藤珈琲店>。熱いのと冷たいのがあって、どちらも四五〇円。三十四ページの写真はアイスです。この商品は名古屋市内だけに限定しておくのはもったいないような気がする。
  しかし大の男が白昼堂々、珈琲専門店に入ってコーヒーぜんざいを食べるという情景にはかなり空しいものがある。人生がどんどん失速して、間違った軌道に落ちていってしまいそうな気がする。名古屋おそるべし、コーヒーぜんざいを好きになってしまいそうな自分がすごく怖い。

(参照:村上春樹『東京するめクラブ 地球のはぐれ方』)

東京するめクラブ 地球のはぐれ方 (文春文庫)

さて、そんな、村上春樹さんが「好きになってしまいそうな自分がすごく怖い」と感想を述べていた珈琲ぜんざい、どんな味なのでしょうか・・・?

新感覚!そして「コーヒー×小豆」のマリアージュ

この珈琲ぜんざい、
ホットとアイス、両方でいただくことができ、
▪︎『金しゃち珈琲ぜんざい』(ホットコーヒーをかけるもの)
▪︎『冷やし珈琲ぜんざい』(アイスコーヒーをかけるもの)
の2種類がありました。
暑い日差しの中やってきたこともあり、今回はアイスの方で注文しました。
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コーヒーは、
「かける用」と「飲む用」で
2杯分がサーバーごと提供されます。
最初はコーヒーと珈琲ぜんざいをオーダーしようと、コーヒーも別で選んだのですが、
それをお店の人から聞いて、珈琲ぜんざいのみを注文しました。
そうして珈琲ぜんざいが提供されると、
お店の人からは「半分はぜんざい用にかけて、半分は普通にコーヒーとしてお召し上がりください」というご案内が。
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そして、コーヒーを注ぎます。
これは新たな体験で面白いです!
さて、気になる味はどうだったかというと…
きっとコーヒーを少しかけ過ぎたのだろう、
かなりコーヒー優位の味になってしまいました。笑
もう少しコーヒーの量を少なくして、しっかり小豆と混ぜて食べればより美味しかったように感じます!
ただ、基本的にはこの「コーヒー×小豆」という組み合わせは好きです。
僕の好きな、「コーヒー×小倉トースト」の組み合わせに代表されるように、
甘みと苦みが調和していいマリアージュが生まれるし、
この「コーヒー×小豆」の組み合わせは名古屋らしさも表れていていいなと思います。
アイスコーヒー自体は割にすっきりめに淹れられていたので、
夏にはこれがぴったりなのだとは思いますが、
個人的にはもう少し濃いめのコーヒーを合わせた方が好きなんじゃないかと思ったので、
次回訪れた際にはホットの方でいただいてみたいなと思います。

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珈琲ぜんざいの他にもオリジナルスイーツが色々…!

個人的には『珈琲クリームあんみつ』が気になります…(笑)

 村上春樹が見る名古屋

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村上春樹さん、珈琲ぜんざいだけではなく、

名古屋についても本の独自の考えを述べています。

『東京するめクラブ 地球のはぐれ方』の中での名古屋についての言及が、

ナカムラクニオ著『さんぽで感じる村上春樹』で紹介されています。

村上さんは、「魔都、名古屋に挑む」というタイトルで、かなり深く名古屋を探検しています。名古屋は大都市であるのに、異界に直結しているような呪術性を失っていない都市だと書いています。名古屋は、日本中の都市が東京いならって画一化される中、外界からの影響を受けずに孤立進化した街。その隔絶された居心地の良さは、ある意味、世界の中の日本に似ています。(参照:ナカムラクニオ著『さんぽで感じる村上春樹』)

名古屋は、世界の中の日本

確かに、名古屋は独特な文化がありますよね。

小説では、『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の、主人公たちの学生時代の舞台にもなっています。

「学校もずっと名古屋、職場もずっと名古屋。なんだかコナン・ドイルお『失われた世界』みたい。ねぇ、名古屋ってそんなに居心地の良いところなの?」(参照:村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』)

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年 (文春文庫)

もし名古屋在住の方 、または村上春樹ファンの方は、

荻窪にある喫茶店『六次元』を経営するナカムラクニオさんが書いている、『さんぽで感じる村上春樹』を読んで、

小説内で出てきた舞台をさんぽして再体験してみてください!

(僕はこの本を読みながら、学生時代に神戸へ散歩しに行きました!笑)

さんぽで感じる村上春樹

営業時間・アクセス

▪︎ 営業時間

月〜金:7:00〜17:00

土・日:8:00〜17:00

▪︎ アクセス

地下鉄桜通線・名城線「久屋大通駅」より徒歩2分

p.s.

村上春樹、学生時代によく読んだけれど、

最近はすっかり読んでないなぁ。

そろそろまた、読み返しはじめてもいいかもしれない。

せっかく名古屋に来たのだから、先ほどの

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』も

また読みたいところです。

もし同じ村上春樹好きの人がいたら、反応いただけると嬉しいです!

それでは、

明日もコーヒーとともに、心地よい暮らしを。

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